オートクチュールのリモデルのご注文を頂きました。
ラウンドブリリアントは直径が14ミリ以上と大粒です。
若い女性の薬指にのせると指全体が隠れるほどです。
石の深さが8.5ミリもあるのでキュレットを指ギリギリまで下げてバランスを取ります。
爪はイーグルクロウ(鷲爪)で品格を出しました。
2つに割った4本の爪を輪郭を損なわないようには配しました。
鷲爪と言うように猛禽類の爪をイメージして獰猛さを表現しました。
両脇にはクラッシックはオーダーで研磨したテーパーバケットをバーセッティング(板留め)してステップカットのシャープな輝きを引き出し、中心のラウンドブリリアントカットがより際立つようにしています。
テーパーバケットをアッパーベゼルに渡すことで本来の高さを感じません。
上から見たときにダイヤモンドだけが際立つように4本の爪が中心に向かって絞り込まれ綺麗な弧を描いています。
テーパーバケットのベゼルとローワーベゼル(指なじみ)の間に空間を設けることで軽やかに仕上げています。
裏から見ても完成度の高さを感じます。
技術の高い職人の手作りの良さを十分に発揮しているリングです。