〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
今回は、ビルマ産サファイア、ルビー特集です。
○Sapphire Diamond Ring by Van Cleef & Arpels
Sapphire: 12.90cts Octagon-shaped Step-cut
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating Gubelin
Estimate:CHF130,000-190,000
落札価格(手数料込み):CHF266,500 約$300,000 (約2,500万円)
1カラット当たり価格:約$23,000 (約190万円)
エメラルドカットよりもオクタゴン(八角形)と呼ぶほうが相応しい四隅が大きい輪郭のステップカットです。
あまりにシンプルなので、刻印がなければVan Cleef & Arpels社製とは分かりません。
大粒宝石の場合はブランドの特徴は殆ど表現できません。
ブランドは意匠よりも品質の証となります。
○Sapphire Diamond Ring by Cartier
Sapphire: 19.29cts Cushion-shaped
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating Gubelin
Estimate:CHF265,000-395,000
落札価格(手数料込み):CHF506,500 約$570,000 (約4,700万円)
1カラット当たり価格:約$30,000 (約250万円)
今でもヨーロッパでよく見られる大小のバケットシェイプのダイヤモンドを両脇にセットしたメインストンリングです。
Cartier Londonの刻印があります。
○Ruby Diamond Ring mounted by Cartier
Ruby: 29.40cts Oval-shaped Mixed-cut
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating Gubelin+SSEF
Estimate:CHF920,000-1,850,000
落札価格(手数料込み):CHF1,314,500 約$1,480,000 (約1億2,300万円)
1カラット当たり価格:約$30,000 (約250万円)
枠だけCartierが作ったルビーのメインストンリングです。
4本の爪の頭にもメレーダイヤモンドが彫留めされています。
この大きさのルビーで肉眼で欠点が見えないものは殆ど存在しません。
最高品質ではありませんが、大きさが高額落札を呼びました。
続く。