〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
今日は、ビルマ産のルビー、サファイアです。
○Sapphire Diamond Ring by Harry Winston
Sapphire: 19.11cts Cushion-shaped Mixed-cut
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating
Estimate:CHF150,000 – CHF200,000
落札価格(手数料込み)CHF183,000 約$210,000(約1,700万円)
1カラット当たり:約$11,000 (約91万円)
1995年ごろのハリーウィンストン社製のサファイアリングです。
マーキスとラウンドで側面まで取り巻いています。
価格や品質ではなく、意匠が面白いので取り上げました。
Ruby : 10.89cts Cushion-shaped Step-cut
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating Gubelin+SSEF
Estimate: CHF1,000,000 – CHF1,500,000
落札価格(手数料込み)CHF1,083,000 約$1,230,000(約1億200万円)
1カラット当たり:約$113,000(約900万円)
クッションシェイプのステップカットと言う形状から相当前に産出したと思われるビルマ産のルビーです。
珍しくSSEFがMogok鉱山産のレポート(意見書)を発行しています。
ピンクがかった彩度の高い赤色は確かにモゴック鉱山の特徴の一つでもあります。
○Ruby Diamond Ring by Van Cleef & Apels
Ruby : 8.53cts Cushion-shaped
Origin: Burma
Treatment: No indication of heating Gubelin+SSEF
Estimate: CHF1,700,000 – CHF2,300,000
落札価格(手数料込み)CHF2,003,000 約$2,280,000(約1億9,000万円)
1カラット当たり:約$209,000(約1,700万円)
殆どラウンドシェイプに近いビルマ産無処理(加熱の痕跡なし)のルビーです。
Gubelinが、この手の色は「ピジョン ブラッド」と呼ばれて取引されている、と言うコメントをつけています。
一つ前のルビーと単価(1カラット当たり)を比較すると約倍です。
又、同じ大きさの無色のダイヤモンドのD IFと比較してもおよそ倍の価格です。
大粒ルビーの稀少性を証明している良い例です。
続く。