〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
ピジョンブラッドの濃厚な赤色が映える、グラマラスなリング。
プロの間でピジョンブラッドと呼ばれているルビーをメインストンにした、デイジーシリーズのリングです。「ピジョンブラッド」とはビルマ モゴック産のルビーの中でも、彩度が高く、血のように濃厚な赤色をしたルビーのトレードネームです。強い存在感があり、稀少です。
ときどき「ルビーの色は濃い目よりも少し明るいほうが美しい」という方もいらっしゃって、かくいうわたしも個人的にはやや明るい色目のほうが好きですが(笑)、欧米ではこのくらいの濃くて深い色合いがとても好まれます。
2カラットサイズとメインストンとしてのボリュームはありません。でも、彩度と色合いは十分。
これだけ力強いルビーですから、花びらとなるダイヤモンドは、配置の仕方によってはルビーの存在感に負けてしまいます。逆に、ともするとやりすぎてうるさくなってしまう。今回はペアシェイプのダイヤモンドだけで花びらを形作ることにしました。