原田コラム

2012/06/26

産地鑑別は意見書(2)

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

Kashmir Sapphire

以前に「産地鑑別は意見書」と言うブログを書きましたが、最近になって産地鑑別のレポートについての批判を耳にすることが増えました。
ほとんどがその信頼性を問うものです。
もちろんビルマ産のルビー、サファイアやカシミール産のサファイアのようにプレミアムの高い産地の真偽と処理の有無は価格に大きく影響しますので結果は重要です。
しかし、鑑別会社によって結果が異なることもあります。
また、データの集積によっては後に結果が変わることもあり得ます。
レポートはその時点でのその鑑別会社のデータに照らし合わせた意見書です。
絶対はありません。
繰り返しになりますが、ダイヤモンドの「4C」と同様に何事もレポートの鵜呑みはいけません。
レポートは「美しさ」を保証しません。
宝石で大切なのは産地の特徴が良く出ていて美しいことです。
とは言っても、見極めに自信がない買い手は何を頼りに買えば良いのでしょうか。
やはり、ここは宝石購入の原点に帰ることが一番です。
古来より「宝石は幾らで買うかより誰から買うかが大切」と言われてきました。
信頼できるプロから購入することが結局近道です。

手前味噌ではありますが、既出の「産地鑑別は意見書」のブログを合わせてお読みください。