〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
まず、合成ダイヤモンドの歴史を振り返りましょう。
歴史は以外に古く1920年には合成ダイヤモンドの研究が始まりした。
そして1955年についにGE社が初めて研究所で合成ダイヤモンドを作りました。
GE社は研究を続け15年後の1970年にGem Quality(宝石品質) ダイヤモンド製造に成功します。
1980年代には住友電工が合成ダイヤモンドを作り始めて、GIAにサンプルを提供しています。
同じころデビアス社が合成ダイヤモンドの生産能力を市場に示しました。
1990年代に入ると米国に遅れまいとロシアがサンプル出荷しだしました。
2002年にGemesis社、2004年にChatham社、Advanced Optical Technologies社による商品が市場に現れます。
最近では2011年に中国産合成ダイヤモンドがツーソンショーに現れています。
Wikipediaのリストを元に以下に世界の主な合成ダイヤモンドを製造している企業を記します。
○宝石用
Adamas
Advanced Optical Technologies Corporation (AOTC) sold via D.NEA formerly Adia Diamond (colorless)
Chatham
Gemesis(colorless)
New Age Diamonds
Scio Diamond Technology Corporation formerly Apollo Diamond (colorless)
Tairus, a Joint Venture between the Russian Academy of Sciences (Siberian Branch) and Tairus (Thailand) Co LTD of Bangkok
Takara
Washington Diamonds
Malossi, Italy
○工業用
Advanced Diamond Solutions, Inc.
Advanced Diamond Technologies (Ultrananocrystalline Diamond (UNCD) developed at Argonne National Laboratory)
Crystallume
Custodiam
Diamond Technologies Inc.
Element Six (De Beers)
lljin
Industrial Abrasives Limited
Morgan Technical Ceramics Diamonex
New Age Diamonds
Scio Diamond Technology Corporation
Sp3 Inc.
Sumitomo Electric (住友電工)
○メモリアル(遺髪や遺骨から製造)
Algordanza
Anniversary Diamonds Limited
DNA2Diamonds
Heart-In Diamond
LifeGem
Memorial Diamonds UK
New Life Diamonds and Gems
Phoenix Diamonds
現在合成方法には方法は以下の2つがあります。
HPHT(High Pressure High Temperature:高温高圧法)
CVD(Chemical Vapor Deposition: 化学気相蒸着法)
次回からはそれぞれの合成法についてまとめます。