原田コラム

2013/09/29

どれもFancy Intense Purplish Pink!?

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
Argyle Fancy Intense Purplish Pink

ブログで常にダイヤモンドの美しさは4Cでは分からないので自分の目で確かめましょうと伝えています。
特にファンシーカラーは美しさの違いが顕著です。
同じグレードのファンシーカラーを数十個並べてみると美しさの違いに驚きます。
実際に皆さんが体験するのは難しいので伝えるのに無理だと思いましたが、良いサンプル画像がありました。
これは今年のアーガイルのピンクダイヤモンドの入札のカタログです。
入札用なので他の印刷物より実際の色に近くすることに力を注いだものなので比較に最適です。
全部で58個のピンクダイヤモンドのうち一番多いFancy Intense Purplish Pinkだけを抜粋しました。
画像をクリックして大きくしてご覧ください。(2度クリックするとより大きくなります)
一つ一つが異なることが良く分かります。
色味、濃淡、モザイク模様が微妙にことなります。

アーガイルはGIAのグレーディングを補うために自社の基準も併記しています。
GIAのグレーディングより誤差は少なくなりますが、やはりグレーディングだけでは分かりません。
もちろん更に細かく分類すれば、より差は少なくなりますがかえって混乱するだけです。
あくまでも目安なので分類するのならば私は大雑把で良いと考えています。
何れにしても美しさと価値の判断はラボの仕事ではなく我々の仕事です。

Argyle Pink color chart