〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
10月15日にChristie’s New Yorkのオークションが行われました。
総額$46,675,125(約46億円)落札率75%(ロット数)でした。
ニューヨークらしくDAVID WEBBの作品が多く出品され、メインの商品も大よそ想定の範囲で落札されています。
代表的なものと気になったものの幾つかをご紹介します。
○Fancy Intense Pink Diamond
Diamond
Shape: Octagon
Cut: Radiant-cut
Weight: 8.77cts
Color: Fancy Intense Pink
Clarity: VVS1
Type: TypeⅡa
見積価格: $5,500,000-$6.500,000
落札価格(手数料込み): $6,325,000(約6億3,000万円)
1カラット当たり価格:$721,200(約7,200万円)
TypeⅡaらしい大らかなピンクのダイヤモンドです。
これがVividの表示になれば1カラット当たり$1,000,000(約1億円)になるのでしょうが、気に入ればIntenseの方がお買い得なこともあります。
○Fancy Vivid Blue Diamond
Diamond
Shape: Cushion
Weight: 3.81cts
Color: Fancy Vivid Blue
Clarity: VS1
Type: TypeⅡb
見積価格: $2,500,000-$3.500,000
落札価格(手数料込み): $3,973,000(約3億9,000万円)
1カラット当たり価格:$1,042,700(約1億円)
最近はFancy Vivid Blueになるとこのサイズでもこの価格です。
すっかり定着しています。
DカラーでVVSクラスでしたら30カラット以上のダイヤモンドが買えます。
皆さんならどちらを選びます。
欲の深い私はもちろん大きな葛篭(つづら)です。
○D VVS1 Emerald-cut Diamond
Diamond
Shape: Octagon
Cut: Step-cut
Weight: 25.30cts
Color: D
Clarity: VVS1
見積価格: $2,400,000-$3.00,000
落札価格(手数料込み): $3,133,000(約3億1,000万円)
1カラット当たり価格:$123,800(約1,200万円)
正に大きな葛篭の登場です。
縦横の比率も隅切りの大きさも非常に良いバランスで好みのエメラルドカットです。
続く。