〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
パソコンとプリンターのように見えますが、黒い箱状のものはAMSと言う機械です。
AMSとは、Automated Melee Screening instrumentの略で直訳すると「自動メレーふるい分け機」です。
合成メレーダイヤモンドの混入の報告が続いていますが、De Beers(DTC)は早くから問題点に気づき昨年には合成メレーダイヤモンドを振り分ける機械の試作を完成させていました。
今秋にその精度が確認されて、ついに来春からサイトホルダー向けに出荷が始まります。
De Beersによれば合成の殆どを振り分けるとされています。
実際に見て結果を確認したわけではありませんが、De Beers側の発表した内容を以下に記します。
トレーサビリティーが確立していれば、このような機械は不要ですが、現実として不確かなメレーを振り分ける必要性はあります。
この機械の精度が高ければ朗報です。
by International Institute of Diamond Grading & Research
Part of the De Beers group of companies
・機械の大きさは横26cm×高さ23cm×奥行き42cm
・選別できるダイヤモンドは無色からほぼ無色(D-F~G-J)、0.01ct(約直径1.4mm)~0.20ct(但し天然を処理したものは不可)
・全自動で一度に500カラットまで投入可能、
・平均で1時間に360個のダイヤモンドを選別
・パソコンと専用ソフトが必要
・費用は3年リースでUS$75,000(約750万円)1年当たりUS$25,000(約250万円)
・デリバリーは2014年3月を予定。(当初はサイトホルダーのみ)