〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
これが今まで私が扱ったカシミールサファイアの最高のものです。
皆さんのモニターでどこまで正確に再現できるかわかりませんが、
実物は、これぞカシミール、これぞコーンフラワー(矢車草)ブルー、これぞベルベティーです。
私が最も重視している厚みも程よく浅く、姿かたちも申し分ありません。
何度も還流しているので表面にアブレーション(磨耗)はありますが、再研磨すれば石目方も殆ど代わらずに綺麗になりますので気になりません。
5月のクリスティーズのオークションでも5カラットサイズのカシミールサファイアのリングが出品されています。
予想落札価格は$160,000~$200,000です。
ビルマのルビーには及びませんが、1カラット当たり、約400万円と言う高値です。
写真のサファイアは7カラットサイズです。
下のようなスイスのGUBLIN研究所のレポートがついています。
恐らく、このカシミールサファイアが現在オークションに出ると手数料込みで$300,000は下らないと思います。
このような稀少な宝石を自然から預かって、次の世代の方にお預けすることが出来るのは宝石商としての喜びです。
これは、珍しいカシミールサファイアの原石です。
もちろん、宝石品質ではありません。
品質が良かったら、原石のままで持っているわけがありません。
カシミールサファイアのついての詳しい記述は、「宝石1」を参照ください。