原田コラム

2007/10/09

Fancy Vivid Blue

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

6.04ct EM Fancy Vivid Blue IF6.04ct EM Fancy Vivid Blue IF on Piano

昨日の香港のSotheby’sのオークションでブルーダイヤモンドが高額で落札されました。

6.04カラット
Fancy Vivid Blue
Internally Flawless

落札価格は、HK$61,927,500(手数料込み)になります。
約US$8,000,000で日本円では約9億2千500万円になります。
1カラット当たり約US$1,325,000、日本円で約1億5千3百万円になります。

凄い価格ですね。
大粒の宝石が過熱と言われてから、暫くたちますが、本当に稀少性の高い商品の勢いまだ止まらないようです。
残念ながら、実物は拝見していないので、美しさについてはコメントできません。
但し、Vividとついているので、最低限の彩度は持ち合わせていると想像されます。

その他では、
18.60カラットのカシミール産サファイア(無処理)
TIFFANY社せいのブローチ兼ペンダントがHK$7,831,500(手数料込み)で落札されました。
約US$2,400,000で日本円で約2億8千万円になります。
1カラット当たり約US$130,000、日本円で約1千500万円になります。
大粒のカシミールサファイアは本当に高くなりました。
18.60ct Kashmir by Tiffany & Co.

ホワイトの大粒ダイヤモンドは、相変わらずです。
ラウンドの10.51カラットと10.56カラット
2つともDカラー、Flawless、EX、EX、しかもTypeⅡaは
HK$19,143,500(手数料込み)で落札されました。
約US$2,500,000で日本円で約2億8千600万円になります。
1カラット当たり約US$118,000、日本円は約1千300万円になります。
このロットは、2つセットなので、プレミアムがつきますが、ラウンド10カラットサイズのホワイトの最高額は10万ドル/ctが定着しています。

相場が上がっているときは、いつまでも続くような気がしますが、急激に上がれば、やがて調整されます。
但し、この相場の背景には、「ドル安」があることを忘れてはなりません。
宝石は、ドルで取引されます。
他の通貨、特にユーロで見れば、上がり方は穏やかになります。