〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
11月14日にジュネーブで行われたSotheby’sのオークションで、また記録が更新されました。
84.37ct D Flawless EX EX EX
落札価格(手数料込み)は、SFR 18,193,000、約US$16,200,000、日本円で約17億8千200万円です。
1カラット当たりは約US$192,000、日本円で約2千100万円です。
これは、カラーレスのダイヤモンドの1カラット当たりの価格の記録です。
買い手は、Guess Jeansの創設者の Georges Marciano氏です。
彼は、直ちに “Chloe Diamond”と命名しました。
このダイヤモンドは、350カラット以上の原石(写真上)から2年をかけて研磨されたそうです。
同様のグレードで120~130カラットのアッシャーカット(スクエアーエメラルド)が研磨されるところをブリリアンシーが強い84カラットのラウンドブリリアントカットに仕上げたそうです。
外野が出る幕ではありませんが、私でしたら厚みのあるラウンドブリリアントにせずに迷わずアッシャーカットします。
出品者は20年来の知人なので、次に会った時に聞いてみます。
大粒ダイヤモンドの高騰はいつまで続くのでしょうか。
1日後の15日に行われたChristiesのジュネーブのオークションでもレッドダイヤモンドの記録が更新されました。
2.26ct Emerald cut Fncy Purplish Red SI2
落札価格(手数料込み)$2,667,567 (約2億8千6百万円)、1カラット当たり$1,180,340(約1億3千万円)
買い手は、またLaurence Graff氏です。
ファンシーカラーも高値が続いています。