〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
修正を施して、石留めも終わりました。
ほぼ完成です。
空枠に宝石を乗せただけの状態から随分まとまった印象になりました。
ペアシェイプのダイヤモンドを段差をつけて斜めに留めることで、立体感と落ち着きを与えています。
殆どのハートシェイプはマクルの原石から作られるので穏やかな輝きですが、このハートは本来ラウンドを研磨する原石(ソーヤブル)から作られているので、強い輝きを放っています。
写真からもルビーもダイヤモンドも透明度が高いのが良く分かります。
真正面から見たところです。
着かず離れずの間隔がハートとペアシェイプの形をクッキリ出し、更に連鎖してより大きな輝きを作っています。
横から見たところです。
ダイヤモンドの異なる段差が良く分かります。
ルビーのアッパーベゼル(石座)が前回より内側に絞り込まれて、着用したときに見えない工夫がされています。
残念ながら、二股に割れたイエローゴールドの4本の爪が、やや主張しすぎています。
明るく、透明度も高いルビーなのでプラチナの細い爪に換えてルビーの美しさだけをクローズアップすることにします。
裏から見たところです。
爪が上から下にスーと絞り込まれて繊細さを演出しているのが前回より良く分かります。
次回は爪をプラチナにして、最終版をアップします。