〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
紙のように薄いノートパソコンが書類封筒から取り出されるテレビCMに皆さんも驚いたのではないでしょうか。
確かに1.94センチの厚さは現在のノートパソコンの中では最も薄い部類に入ります。
では、雑誌の厚みに直すとどうでしょうか。
約2センチの厚みの雑誌とは、かなりボリュームのある月刊の婦人誌に相当します。
決して、紙のように薄いと言う感覚とは程遠くなります。
薄く見える秘密は、その端の処理によるものです。
このように端を尖らせて実際より薄く見せる手法が効果的に使われています。
ジュエリーを作るときにも同様の手法を良く使います。
これは、オーバルのスリーストンリングです。
ダイヤモンドの大きさを強調するためにリングのショルダー(肩)は、細く絞り込まれています。
上から見ると、かなり細く見えます。
ダイヤモンドは強調されますが、頼りなくも見えます。
横から見ると、このようになります。
結構な厚みと高さがあるので強度が確保されているのが分かります。
何故、細く見えるのでしょうか。
それは、絞り込むと同時に上面に向かってエッジ(峰)を立てて、より細く見せているからです。
Mac Book Airと同じです。
もう一つ、同じような視覚効果を狙った加工をご紹介します。
これは、かまぼこ型の爪でバーセット(板留め)されたものです。
留め方としては、難度が高いものです。
この爪に峰を立てるとこのようになります。
同じ太さの爪も細く見えてシャープになります。
このように、ジュエリーは、宝石をどのように綺麗に見せるかだけでなく、爪等の見せ方も考えながら作られています。
このような視点でジュエリーをご覧になると、もっと愛着が湧いてくると思います。