原田コラム

2008/05/26

Christie’s Auction Hong Kong ③

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

引き続き、香港のオークションの注目の宝石です。
今回は、ファンシーカラーダイヤモンドです。

〇ロット番号2339
ローズゴールド ダイヤモンドリング
ダイヤモンド 7.18カラット
Hong Kong Christies7.18ct Fancy Blue

ファンシーブルーと言う宝石の明度としては決して濃くないグレードを、縦15ミリ以上、横約10ミリの堂々としたサイズがこのブルーダイヤを魅力的なものにしています。
ピンクのメレーをローズ(ピンク)ゴールドの腕(シャンク)にパヴェセッティング(彫り留め)してブルーを際立たせようとしています。
中国や中東の方が好まれる組み合わせでしょうか。
GIAのFancy Blueのレポートが付いています。

〇ロット番号2340
ローズゴールド ホワイトゴールド ダイヤモンドリング
ダイヤモンド 10.36カラット
Hong Kong Christies 10.36ct Fancy Green

天然起源と判明しているだけでも数に限りがある中で、10.36カラットと稀に見る大粒のグリーンダイヤモンドは本来なら博物館級の稀少性です。
実物は写真より一色薄く、彩度も高くありませんが、稀少であることには変わりありません。
これも、両サイドにペアーシェイプとラウンドのピンクダイヤモンドをローズゴールドにプロングセッティングして、グリーンとの対比を強調しています。
グリーンダイヤモンドの爪もホワイトゴールドでグリーンの色を損なわない配慮がされています。
GIAのFancy Greenのレポートが付いています。