原田コラム

2008/09/26

続 香港ショー

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

10ct UP Diamond

サブプラライムローンの破綻を発端とした金融不安と国際的な株式、商品の値下がりが、ここ数年高騰が続いた大粒のダイヤモンド価格に果たして反映されるのか否か、夏季休暇後で最初の国際的な取引の場ということもあり、香港ショーは関係者から注視されていました。
結果は、先行きが不透明なためバイヤーが買いを控えたので、殆ど販売が出来ずに終わりました。
10月前半にユダヤの新年があるので、中旬以降のアントワープ、ニューヨーク等のマーケット価格がどのレベルに落ち着くかを見守りたいと思います。

Tanzanian Ruby UTTanzanian Ruby HS UT

前々回のブログでも触れましたが、年初からマーケットに現れたタンザニア産、無処理のルビーが話題になっています。
若干オレンジ味がありますが、ビルマ産より透明度が高いのが特徴です。
シルクが殆どなく、カーブしたチューブインクルージョンがあるものが多く、産地鑑別は比較的容易です。
ビルマ産の3分の1から半分程度の価格で取引されています。
写真は、3カラットから7カラットサイズのジェムクオリティー、タンザニア産、無処理のルビーです。
クローズアップされたハートシェイプで色味をご確認ください。
写真からも透明度の高さとオレンジ味が感じられます。