原田コラム

2008/12/09

Christie’s Auction Hong Kong 2nd Dec 2008

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

Hong Kong Christies Auction

2008年12月3日(火)香港コンベンションセンターでクリスティーズのオークションが行われました。
結果は落札総額US$ 33,517,199、数で63%、価格で79%の落札率ととなりました。
折からの資産バブルの崩壊と国際的な金融危機から低調が予想されましたが、主催者側の直前のリザーブ価格の引き下げと出品点数及び商品の絞込みによりどうにか危機的な状況の露呈を避けることが出来たというのが正直な見方です。
美術、時計のオークションも同じ日程で行われましたが、会期の短縮と会場の縮小と有効利用により費用の削減が徹底されていました。
直前まで、リザーブ価格の調整を行った結果、カタログの見積価格の下限よりリザーブ価格がかなり低いロットが目立ちました。
会場にはプロも多く見られましたが多くは見守るだけで、落札者の殆どがプライベートと言うのが、見通しを暗くしていました。
主な高額商品が落札されたのは、他のマーケットに比較してアジアの富裕層の購買意欲が思ったより下がっていないことに加え、クリスティーズ香港の的確なリザーブ価格の設定とアジアでの営業力に負うところが大きいことを忘れてはなりません。

主な落札価格は次回以降に報告します。