〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
5月12日(火)にスイスのジュネーブでサザビーズのジュエリーオークションが行われました。
結果は、総額(手数料込み)で39,567,975スイスフラン(約35億6,000万円)、落札率約75%と世界的な経済危機の最中で立派な数字です。
特にファンシーカラーダイヤモンドの高額落札に注目が集まりました。
このような情勢でも稀少性の高い宝石の相場が落ちないことに驚きます。
その中で、昨年南アフリカのCullina鉱山で産出された26.56カラットのブルーダイヤモンドの原石から研磨された7.03カラットのFancy Vivid Blue Internally Flawlessのクッションカットがハイライトでした。
原石の写真は言うに及ばず、鉱山から研磨過程の写真までが掲載されて、氏素性が明確にされたことからプレミアムが期待されていました。
上の写真が研磨済みです。
結果は、CHF10,498,500(約9億5,000万円)と期待通りの高額落札となりました。
1カラット当たりは約1億3千500万円となり、昨年5月、同じジュネーブでのサザビーズオークションで記録されたFancy Vivid Blueの単価とほぼ同額なことが相場が崩れていないことを示しています。