〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
定番のペアーシェイプ ダイヤモンド ペンダントネックレスを作りました。
ラウンドやその他の形も魅力的ですが、ダイヤモンドペンダントにはペアーシェイプがお勧めです。
ペアーシェイプの別名は「ティアドロップ」です。
日本語では「露形」(つゆがた)と古風な呼び名ですが、まさに雫(しずく)が落ちる瞬間の形です。
首から下がるチェーンの先に一滴の雫が垂れ下がっている様子は自然で安心感があります。
また、同じ目方のラウンドと比較するとペアーシェイプは2~3割増しに大きく見えるのも魅力です。
このペンダントは、V字型の大きなバチカン(チェーン通し)を採用しています。
V字に開いていることで着用したときにチェーンが左右からバチカンを引っ張って安定させます。
更に下の写真のように本体は蝶番で左右にしか揺れません。
チェーンと蝶番の働きで、殆どひっくり返らないペンダントになります。
左の写真のように爪は内側に絞り込んでダイヤをダイヤモンドを際立たせます。上から下に強弱をつけて伸びやかさを演出します。
バチカンを付けずに本体にチェーンを通してダイヤモンドだけを胸元に際立たせる方法も一般的ですが、ひっくり返るのを防ぐためにこの様に絞り込むことは出来ません。どちらを選ぶかはお好みです。
大きなバチカンもエッジ(峰)を立てることで正面から見ると軽やかに見えて、チェーンの流れになじむように作っています。
爪は小さなイーグルクロー(鷲爪)を選びました。形によって爪は膨らみや尖がりを強調します。このペアーシェイプの輪郭は素のままで美しいので、膨らみを強調する必要はありません。一番膨らんだところを避けて、少し下に爪をかけています。
金具はお馴染みのオリジナルのPS環(ペアーシェイプ型環)です。掴みやすく入れやすい使う方に優しい形です。
因みに、ダイヤモンドのサイズは1.25カラットサイズです。