〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
大変珍しいメレーサイズのファンシーブルーダイヤモンドです。
オーストラリアのアーガイル(Argyle)鉱山産です。
ご覧のようにブルーと言うよりグレーの方が近いので、業者はメタリックブルー(metallic blue)と言います。
このサイズのブルーダイヤモンドで鮮やかな青色は殆どありません。
南アフリカやブラジル、古くはインド産のグレー味の少ないブルーの色の起源はホウ素(boron)ですが、グレー味の強いオーストラリアのアーガイル鉱山の起源は水素(hydrogen)です。
価格は、近年のカラーダイヤモンドの流行で同じサイズのカラーレス(最高品質)の10~20倍と法外な価格がつけられていますが、珍しいだけでジュエリーに仕立てても美しいとは言い難いものです。
まさにコレクターアイテムと言えるでしょう。
このようにアントワープのマーケットは、ダイヤモンドに関する様々な要望を満たしています。