原田コラム

2010/04/27

Sotheby’s New York Auction 3

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

ファンシーカラーダイヤモンドの価格は過熱の一方です。
最後にご紹介するのは、このサイズでは本当に珍しいカラーのダイヤモンドです。

○Diamond Ring
Diamond Radiant-cut 7.67cts
Fancy Intense Pinkish Orange Internally Flawless
Type2a (GIA)
ダイヤモンド ラディアントカット 7.67カラット
ファンシー インテンス ピンキッシュ オレンジ
インターナリーフローレス タイプ2a (GIA)
落札価格(手数料込み):$3,106,500(約2億9,500万円)
1カラット当たり:$405,019(約3,800万円) 7.67ct F. I. Pinkish Orange
まるで、スリランカ産のパパラチアサファイアを思い起こす蓮の花のような色のダイヤモンドです。
GIAがグレードした中で最大のFancy Intense Pinkish Orange colorとの附記があります。
PinkとOrangeが逆のOrangy Pink又はOrange-Pinkは良く見うけられ、彩度が低くなるので単独のPinkよりも評価が低くなることが殆どですが、一方のPinkish Orangeは摩訶不思議な色です。
価格については、コメントのしようがありません。
どんなものの価格も常に上下します。
インフレを差し引けば、価格が常に上がりっぱなしのものはありませんが、高値と分かっていても買い手がいるほど通貨に対して信用がなくなっている現状であることは確かです。